
杣Books史上初の撤退から1月半。
流した涙は報われるのか。
一夜山に再び挑んだ家族の物語。
鬼無里は一夜山。
我が杣Books初の撤退を余儀なくされた山であります。
早々にリベンジを果たすべく家族で再び登山口に立ったのです。
(↑登山口にていつもの一枚)
1月半前の状況は↓の感じ。
膝くらいまでの雪で道は覆われていたのでした。
しかし、今や雪は溶け、花が咲き、樹々の様々な緑がグラデーションをなしています。
諸行無常、万物流転、季節は移ろうのでありますなぁ。
天気は梅雨の最中なのにウソのような快晴。
陽射しは樹々の葉に柔らかく遮られ、
心地よい木漏れ日となって、降り注いでいます。
気温も暑からず、寒からず、コンフォートゾーンど真ん中といった感じです。
「なんて歩きやすいのだ。」
「全然違う!」
葉月さんを背負った妻と口々に前回との違いを言い合いました。
1月半前に我々を苦しめた要素は完全に姿を消していたのでありました。
道は平坦にして、車が走れる幅があり、そんな感じでほぼ山頂直下まで続くのです。
(↑前回、妻は愛でる余裕がなかった風景、今回は楽しめたよう)
(↑この”山頂まで500m看板”から勾配が少しきつくなりだします)
鼻歌まじりで前回敗退を余儀なくされた場所に来ました。
写真で比較してみましょう。
前回は先が全く見えない2m超の雪の壁がありました。
それが今回は↓
劇的ビフォーアフターであります。
進めなかった、その先に行けるというのはなんと嬉しいものなのでしょう。
待てば、道は開けるのです。一つ教訓を得ました(笑)
その敗退場所から50mほど進んだ所には北アルプスの眺望が待っていました。
粋な演出をしてくるものです。
なかなか味なマネをしてくる一夜山なのです。
ここからもう一段階急な登りになるのですが、それも少しだけのこと。
そして、我々は念願の山頂に辿りついたのであります(葉月さんは爆睡でしたけど。)
とりあえず、登頂記念に本棚を記念撮影。感慨深いです。
300度位視界が開けた、眺望がひたすら素晴らしいのです。
平だし、芝だし、本屋やるためにあるような山頂ですね。
あまりのすんばらしい景色にテンションがあがってしまい
「フォーフォー」と叫んでしまいました。
でも、我々以外に人がいない。。。。
まぁ、山頂書店ではままあることなのでかまわず開店です。
ちょっと写真だと木立に隠れてますが北アルプスを借景とした開店風景。
人も来ないし山頂でのもう一つの儀式、炊飯をします。
我ながら炊飯技術の向上に目を見張るものがあります。
末恐ろしい才能です。履歴書にかいてもしょうもない才能ですが。
そう、こうしていたら待望のお客様御一行が登頂、というか来店。
この御一行の中の1人のお客さんが1人で4冊もお買い上げくださいました。
ありがたいことです、ありがとうございます、本当に。
そんなわけでして
天気はいいし、
眺めはいいし、
本も売れたし、
いいことづくめの一夜山山頂書店でありました。
また秋に山が染まった時に来ようかなと思います。
いい山だったなぁ、すごくオススメな山ですよ。
おしまい。