
気持ちよく釣りをしていると現れるヤツ。
ヤツの名は。。。
(トップの画像を下流側から撮った写真)
奥になんか鉄骨組みの人工物が見えますね、それがヤツです。
そう、砂防ダム(堰堤)。
渓に入ったりする人じゃなきゃ馴染みはないと思います。
何のための建造物かと言いますと
・土砂災害を防ぐ、字義通りの砂を防ぐ
・洪水時の流量・スピードを減じさせる
以上のような機能を期待されて作られています。
大小さまざまですが、日本には90000基ほどあるんだそう。。。ゲンナリしますね。
僕は個人的に”癌ダム(ガンダム)”と呼ばせてもらってます。渓流にとっての癌だと思うから。
僕は以下の理由から砂防ダムが嫌いです。
・美しい渓流にそぐわない外見
・上下流の流れが断絶して川の生き物が迷惑している
・釣りあがるのに乗り越えるのが超・超・超めんどくさい
・水が汚くなる
・効果のあるダムがほとんどない=税金のムダ
などなど。
だってね、考えてみて欲しいです。
山から川は流れるわけだけど、水が流れれば土砂も一緒に運ぶのが自然です。
それを人工物でせき止めるなんて、土台無理な話。
砂防ダムの全部が全部意味がない、というつもりはないです。
しかし、意味がないことの方が多い。
そんなモノをこれ以上作ってくれるなと活動している団体が我が長野にはあるのです。
それが渓流保護ネットワークさんです。釣りキチの超大先輩がやられているのです。
一昨年、上田で『ダムネーション』というアメリカのダムをおったドキュメンタリー映画の上映会を
企画したのが縁で仲良くさせてもらっています。
そして、今年の6月上旬に渓流保護ネットの方の長野市の奥裾花川の砂防ダムの調査(釣査)に
同行させてもらいました。
前提として、この奥裾花の砂防ダムは下流に”奥裾花ダム”が控えているのです。
その奥裾花ダムまでは人家はなく、仮に土砂災害が発生しても、この奥裾花ダムでストップできるわけ。
じゃあ、何であるの?って事だけど、観光地である奥裾花自然園や国有林につながる林道を守る為らしい。
けれど、自然園は毎年ミズバショウの5~6月しか人は訪れないし、
国有林にだって森林整備がある時だけに道があいていればいいわけで実質存在理由が希薄、いや皆無。
まず、これが長野県が管理してる砂防ダム。
魚道もあるのだけど。。。機能しているとはお世辞にも言えない。
砂が数年で貯まるのだけど、それを浚渫といって、要はどぶさらいしなくちゃ機能しない。
その浚渫費用はもちろん税金なのですなぁ。。。
さらに上流に登ってくと
今度は林野庁、つまり国の砂防ダム。これは鉄骨式。
スカスカしてんなぁってのは「透過式」だから。流木なんかを食い止めたいってこと。
でも、やっぱりすぐいっぱいになっちゃうわけで。。。。
いっぱいになったら土砂災害リスクが高まる一方で。。。
だから、ちょくちょく詰まった流木なんかを取ればいいんだけど、
こうやって詰まってますよ!!とツッコまれない限り林野庁は知らないらしいです。
そして、ここは山奥で重機入れないからヘリでこの詰まりを除去してるらしい。。。
渓流保護ネットが問い合わせた所、一回に数千万すっとぶらしい、費用はもち税金。。。
ちょいちょいメンテ入れれば、費用は十分の一以下で済むのに残念な事です。
この砂防ダムがあることで、未来永劫ランニングで税金がムダ使いされてくってわけですな。
他に喫緊の課題が社会にはあるわけで、こんな山奥に税金使ってる場合じゃないです。
だーかーらー
この砂防ダムがないことで、渓流環境は良くなるし、税金はもっと有用に使われる(と思う)。
この現状を動かすのはやっぱり声をあげること。
少しでも渓流のことを知ってほしいです。
今後も釣り人目線で渓流のことを伝えていこうと思います。
最近の豪雨被害で今日こんな記事があるのを見ました↓
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170722/k10011068651000.html
この砂防ダムの整備を更に推し進めようというもの。
Patagonia白馬のスタッフが書いた砂防ダムを良くする方法も↓
http://www.thecleanestline.jp/2016/02/keiryu-hogo-network-internship-takahiro-yamaguchi.html#more