5/5 高社山山頂書店

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5/5はこどもの日。

我が小さい書店員さんも張りきった。

高社山山頂書店の記。

高社山、またの名を高井富士。

郷土富士と言うやつですね。

郷土、麓の人が誇りに思ってる山が好きです。

 

杣Booksが郷土の山を狙うわけ


実は密かに“郷土の山愛”は杣Booksの出店基準だったりします。

理由は2つ。

①大体毎日登ってる人がいる

天の邪鬼と空元気でお客がいなくても大丈夫ッスと言ってたりしますが、開店したからにはお客がいて欲しい(笑)

郷土の山は狂おしい程の愛を発揮する人がたいてい居るものです。往々にして毎日登山をかましており5000回登山とかやってる猛者がいたりします(笑)故に出店しても空振らないのです。そして、そういう猛者は山への愛が濃い、そしてキャラクターも濃い。ので、話が面白いのです。「私も毎日登って、かれこれ1000回は登ってるかな」とかサラッと言われたりするのです。

②大体登りやすい

毎日登られるのは登りやすいからなんですな。こちとら本棚などという登山には余計以外の何物でもないものを担ぐ訳で、登りやすいにこしたことはないのであります。1時間強のコースが整備されており、登山口も駐車しやすい等々、イロイロな意味で登りやすいのです。

 

そのような訳でして、郷土の山はお手軽に登れて、且つ濃い人に会える確率が高い。残念ながら、今回は濃い愛の人には会えなかったです。

 

ゲレンデを直登搬入でヘキエキする


↑これを登る

今回選んだルートは「よませ温泉スキー場コース」。「アップル」というゲレンデのレストハウスの駐車場(ここに駐車できる)が登山口です。この登山口と言うかゲレンデの裾からゲレンデを登るルートです。

天気は五月晴れ。たまに吹く風もカラッとして、またとない登山日和。「よきかな、よきかな♪」と言っていたのもゲレンデの半分くらいまで(笑)飽きるのです。小さい書店員さんも歩行を放棄、早々に妻に背負われ、背負う妻も重さと単調な登りにヘキエキ。私が本棚なんて背負うから…妻には苦労をかけっぱなしです。も、申し訳ない…

欲をかいてゲレンデの8割くらいまで直登りしてしまいました。脇に林道がつづら折りについてるのを知ってたのですが…ゲレンデ直登も脇の林道を使ってもそんなに時間は変わらないなと帰りの下りで気付きました。も、申し訳ない。

↑リフト山頂駅裏手の登り口

ゲレンデのリフトの山頂駅の裏手から、“ちゃんとした登山道”が始まります。ちなみにリフト山頂駅でも見晴らしはとても良いです↓

思わず、小さい書店員さんと写真を撮ってもらいました。

さて、このリフト山頂駅から30~40分で高社山山頂と言う感じでした。ササと灌木の間を登っていきます。

↑タムシバが白く妖艶に(私は妖艶と思う)咲いてました。あと写真を撮り忘れたけどカタクリの紫もチラホラ。北信の春山の風情ですよね。

 

こどもの日にこどもが買ってくれた!!


ゲレンデ歩きでヘキエキした我々は2時間くらいで山頂に到着しました。

↑高社山山頂の標。

↑山頂からの風景が絶景でした

さすが連休、人がたくさん(20名くらいかな)います。で、早速開店です。

「こどもの日」と言うのを当日朝に気づきまして(笑)急遽、小さい人に読んで欲しい本に入れ換えた今回の本棚。

結果から言うと、これが奏功したのでありました!!当日の高社山山頂には小さい人もたくさん登っていたのです。

でも、口火をきってくれたのは元小さい人でした(笑)

全国民必読書(…と思ってる)「アントニオ猪木自伝」と宮本常一センセーの名著「家郷の訓」をお買い上げ頂きました。更には「つりはいらねぇ、とっとけ兄ちゃん」と言う男気。しびれます。ありがとうございます。

↑こんな感じで小さい人たちが来てくれました。わざわざ山頂で本屋をやってる大人を面白がってくれたようです。宮崎駿センセーの「シュナの旅」やフェリシモの文庫絵本シリーズを手にとってくれました。嬉しすぎる。ありがとう。

神奈川からの小さい人とも本を通じて出会えました。朝の読書で読む本が欲しい彼が選んだのは「虫の味」というハードコアな1冊。21世紀の食のトレンドになるだろう昆虫食の本です。朝から「カマキリの唐揚げ」とかの食ルポルタージュを読んでズンズン感性を磨いてくれ!ありがとう。計10冊売れました。皆様、ありがとうございます。

 

「いらっしゃいませ」と言えましたよ


さて、そんなこんなで賑わいをみせた高社山山頂書店。度々登場する我が小さい書店員にも劇的な変化がありました。いつもは山頂でフラフラして、お花や虫に夢中で書店員活動を一切しない彼女。

そんな彼女が2分くらい店番をし、蚊の羽音くらいの消え入るような声で

「いらっしゃいませ」

と言えたのであります。親バカですみません。いざ店頭に立つと恥ずかしがって一言もはっせなかった彼女なのです。

「もう客寄せパンダとは言わせねぇ」、そんな気迫と気概がこもった魂の「いらっしゃいませ」を父はしかと受け取りましたよ。

 

そんな感慨に耽るのも束の間、サラッ「帰る」と小さい書店員さん。もう少しと思ったけれど、店じまいをして無事に下山しました。

そんな高社山山頂書店の日でありました。

おしまい。

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