
本屋たるもの著者を呼んで出版イベントを開かねばなるまい。
“Active Book Dialogueで『藝術2.0』を誤読しよう~先生、「藝術2.0」って何ナンデスカ?
という読書会を開催した。その顛末記。
林業は藝術だ!!
藝術とは縁もゆかりもない私。
でも、「藝」という字が「植えて育てる」という意味を持つことを『藝術2.0』という本が教えてくれた。
植えて育てる…って、そりゃ林業の事ではないか!!くわぁ!林業は藝術であったのか。知らず知らずに藝術しちゃってたのか、私ってば、うっかり屋さん。
あ、でも「2.0」って付いてるな、違うかな。どうなんだろう。
これは著者の人に確かめねばなりますまい。
幸いにして、何故か著者の熊倉敬聡先生とは何故か知り合いだ。
来ていただきましょう、上田に、犀の角に。
…というのがこの読書会の起源であります。
ABDはとてもタフな読書会だった。。。
そのような訳で来ていただきました、熊倉先生&熊倉聖子さん。
遠路はるばる京都から!!

いやぁ、本当にありがとうございます。
参加者の方々も東京やら長野県各地からきてくれました。
いやぁ、本当に本当にありがとうございます。

まずは自己紹介から。はじめましては緊張するものです。
そんな緊張を緩和するアイテムをたまたま当日用意できたので使ってもらう事にしました。

会場をザワつかせました。
あみぐるみの発言剣です。これを持っている人に発言権があるのです。
マヌケなので緊張が緩和されるという非常にすぐれた剣です。
マヌケな剣と聖子さんの快活なファシリテータションのおかげで適度に緊張もほぐれました。いよいよActive Book Dialogueの始まりです。

これがゲラかぁ。
そうそうActive Book Dialogue(ABD)って具体的にどんな読書会っての説明しておきましょう。
下記が当日我々がヒーヒー言いながらしたことです(今回は本来のプログラムを時間の都合でハショりました)
①課題本を参加者数分にバラバラにする
②1パートを1人で読み、簡潔に要約する
③要約したものをB5用紙に6枚くらいに簡潔に書く
④要約したものを本の順番とおりに貼りだす
⑤一人ずつ要約をプレゼンする
⑥一通りの要約を聴き、それを元に話し合ってみる

マジ必死。
後にプレゼンを控えた、この要約作業がかなりのハードワークでした。
ちなみに著者本人である熊倉先生も参加し、要約してもらいました。

本日の『藝術2.0』
要約の壁を超えた我々を待っていたのは、要約の発表でした。
犀の角は劇場なので舞台で発表です。独り舞台!!スポットライトを当ててもらったりして。
しかも著者の前での発表です(笑)思えば貴重な体験でしたね。

先生、誤読でしたか?(笑)

…と著者は言っています…と著者が言うというメタなギャグ。
バラバラにされた『藝術2.0』が、色んな人の声で読まれて再構成されていきます。愉しい。
「藝術2.0とABD」の私の感想というか誤読。
全てのプレゼンを聴き終えた時、
皆、ぐったりしていました(笑)
かなりのエネルギーを使ったなぁ、しかし幸せな疲労感な気がしました。
さて、これは私のそれこそ誤読かもしれないのですが、ABD読書会自体が「藝術2.0」だったんじゃなかろうかと思うのです。
藝術2.0には「○(円)」と「V」という考え方が出てきます。少し説明しましょう。
「○」は人が繋がった状態です。この読書会は『藝術2.0』という本でごく緩やかに繋がった「○」であった。そのように見えなくもない。
続いて「V」。これは平たく言うと、
旅に出て外を見て(一度それまでの自分が死ぬ)、そして帰ってくる(それまでの自分ではなくなっている)という運動の事です。
読書会で言うとバラバラになった各パートを要約する作業かなと思います。実際皆、必死でした。必ず死ぬと(笑)
そして、発表しに帰ってくると。読む前と読んだ後の自分は明らかに違うでしょう。
そうして、戻ってきてそれぞれの旅で得てきたもの(要約)を繋いで「○」が出来上がる。
こうして「V」と「○」を繰り返して、
その都度立ち上がってくる「何か」、
その時に駆動してる「何か」が「藝術2.0」なのかなぁと思ったのです。
…とまぁ、こんな誤読をしてみたけれどどうでしょうかねぇ。
ああ、皆とそこら辺話したい。
ま、しかし、物足りないくらいがいいのかな。
また集いたくなるし。
そのような訳で、熊倉先生、聖子さん、犀の角さん、参加者の皆さん、おかげさまで楽しかったです。ありがとうございました。
杣Books 細井岳